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<琵琶湖文化館>休館中なのに寺社から寄託相次ぐ 仏像盗難防止も(毎日新聞)

 ◇文化財の流出防止…高齢住職から切望の声

 財政難を理由に08年4月から休館中の県立琵琶湖文化館(大津市)に寺社などから文化財の寄託が相次いでいる。休館後も石山寺(同市)や金剛輪寺(愛荘町)が古文書などを寄託し、収蔵数は7600点を超えた。仏像などの盗難が頻発する中、高齢化が進む寺の住職からは「これからも安心して預けられる場所を」と切望する声が上がっている。【安部拓輝】

 県文化財保護課によると、琵琶湖文化館には国宝18点をはじめ、国の重要文化財(重文)も187点あり、収蔵数は全国6位。近畿では京都国立博物館、奈良国立博物館、大阪市立美術館に次ぐ規模だが、税収不足に悩む県は08年度から休館とし、人件費などの年間経費約5000万円を抑えている。

 休館前に5057点(08年3月末)だった収蔵数は、09年3月末には5069点に増加。同年12月には金剛輪寺がお経や古文書など2624点を寄託し、7695点となった(1月末現在)。同寺の浜中光礼住職(70)は「これまで土蔵に保管してきたが、紙の保存は難しい。虫干しやこまめな湿度管理をしてもらえるのはありがたい」と言う。自前の収蔵庫を持つ石山寺も昨年末、国宝1点と重文1点を寄託した。鷲尾遍隆座主(63)は「寺の宝物を預けるのは勇気がいるが、文化館のニーズを示すことで滋賀の文化財の県外流出を防ぎたい」と話す。

 近年相次いでいる仏像盗難に危機感を抱く寺社も多い。国宝15点と重文10点を同館に寄託している聖衆来迎寺(大津市)の山中忍恭住職(71)は「寺は門を広げておくところで、物騒なことは想定していない。寺の人間も高齢化し、安心して預けられる場所は今後さらに必要になる」と話す。同館には「盗まれると思うと恐ろしくて遠出もできなかった」という寄託者の声も寄せられているという。

 同館は1961年設立。周辺の道路環境が変わり、収蔵品を出し入れするトラックをとめる場所がないなど「展示活動に制約がある」(文化財保護課)という。末松史彦教育長は「県内に歴史博物館は不可欠。代替地を含め2年後までには方針を出したい」と話している。

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